精神的な症状の強いPMSはPMDD
PMS(月経前症候群)の患者さんの中で、
特に精神的な症状が強い方は、
PMDD(月経前不快気分障害)という
疾患の可能性があります。
生理前の精神的な症状としては…
涙が出る・感情失禁・感情のコントロールができなくなる
などが代表的です。。。
また、PMDD(月経前不快気分障害)に
特徴的にみられる症状として、
以下の症状が強く出ることがあります。
何か問題や悩みがあるわけではないのに、
こういった症状が表れる。
それがいつも決まって、
排卵日~生理の直前までの時期である。
という女性は、PMDD(月経前不快気分障害)
かもしれません。
PMDD(月経前不快気分障害)は対処が難しい
PMSの認識率は女性の約50%と言われていますが、
PMDD(月経前不快気分障害)はさらに
認識率の低い疾患です。
実は私も最近まで知りませんでした。
けれど、PMS(月経前症候群)に
心底悩んでいる女性って、
実はPMDD(月経前不快気分障害)である
可能性が高いのではないでしょうか??
なぜなら、PMS(月経前症候群)の症状の中で
最も対処しにくいのが、精神症状だからなんです。

たとえば、生理前の腹痛や腰痛は患部を温める事で、
かなり改善します。
また鎮痛薬も多種多様に市販されているので、
耐えられない痛みにも、
近所の薬局に行けばすぐに対応することが可能です。
便秘や下痢の症状も同様に、
漢方でも西洋医学でも便秘薬や下痢止めの薬は、
たくさん開発されています。
水なしで飲める携帯用の下痢止めがCMでも
流されたりしますよね??
しかし精神症状に対してはどうでしょうか??
「すっごくイライラして、
周囲の人にあたりちらしてしまう」
「気分が落ち込んで、
一歩も外に出られない。」
「駅のホームに立つと、
ふと飛び込んでしまいそうになる。」
こういった症状を改善する薬って、
近くの薬局で手に入りますか?
最近では、サプリメントや西洋のハーブを
配合したPMS(月経前症候群)の改善薬も、
販売されているようですが、
これを購入するには薬剤師の問診が必要
なんですって。
「イライラして、自殺しそうなほど
気分が落ち込んでいる」時に、
なんとか薬局に行っても…
まず、たくさんいる店員の中から、
薬剤師を探さなければなりません。
昼休みや夜間などの時間帯によっては
薬剤師が不在の時もあります。
(自給の高い薬剤師が、ドラックストアに
同時に複数名いる事は稀です。)
薬剤師が見つかったとしても、
女性の薬剤師であるとは限りません。
苦手なタイプの男性の薬剤師かもしれませんし、
超イケメンの若い薬剤師でも気まずいですよね?
そして、ほかのお客さんがトイレットペーパーとか
シャンプーとか買っている横で、
「生理前のイライラや死にたくなるという症状を
改善する薬が欲しいんです。」
って伝えなければなりません。
またその場で、薬剤師に対面で
『問診』してもらわなければなりません。
その問診内容は、あなたの生理や生理前の症状に
関する質問が主です。
↑近所のドラックストアの店頭でです。
それとも、精神的症状がつらいのを我慢して
遠くのドラックストアまでゆきますか??
そして、その薬剤師が問診の結果、
あなたの生理前のつらい症状を、
PMS(月経前症候群)であると判定しなければ、
購入することすらできないんです!!
全て順調に購入できたとしても、
市販薬なので保険が適用されませんので、
1か月分で2000円弱が薬代に消えます。
婦人科で処方してもらえる保険適応の
経口ピルだってもう少し安いです!
どっちにしろ、かなりつらいですよね??
というか、軽く罰ゲームです。
そんなことするぐらいだったら、
素直に婦人科や精神科に行って、
きちんとした個室で、
きちんと専門のお医者さんに診察してもらい、
保険が適応される薬をもらったほうが
ずーーっと良い選択だと思います。
でも、お医者さんにかかるのも、
体調が悪い時には結構重労働です。
さいわい、PMS(月経前症候群)や
PMDD(月経前不快気分障害)には、
生理直後から排卵までの症状の出ない
期間があります!
その時期に、早めに治療を始める事が
スムーズにPMDD(月経前不快気分障害)を
改善する為に、とても重要です!